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(31日、プロ野球日本シリーズ ソフトバンク4―1広島)

 シリーズの行方を左右しそうな一戦。ソフトバンクは、百戦錬磨のキューバ人が勝利をたぐり寄せる一発を放った。

 1点差に詰め寄られた四回2死。5番のデスパイネは内角に食い込んでくるシュート系の球を「イメージはしていた」。差し込まれないよう体を開いて引っ張り、左翼席の中段まで運んだ。広島を再び突き放し、「完璧に捉えられた。2死走者なしから追加点を取れたのはよかったよ」と自画自賛した。

 元々、外角を流し打つ技術にたけた打者だ。実際、前夜は六回に外角の151キロを右方向に強打して、3ランを放っていた。だからだろう、四回、広島バッテリーは体に近いシュート系の球を三つ続けた。その中で唯一、打てそうなコースに来たところを、助っ人は一振りで仕留めてみせた。

 今シリーズは第1、2戦で4番柳田が徹底的な内角攻めに苦しむなど、攻撃陣が精彩を欠いた。指名打者が使える本拠での3連戦で、打線を上向かせることが昨季に続く日本一への最重要課題だった。六回には柳田の中前安打を足がかりに追加点も生まれ、2011年第7戦から続く本拠でのシリーズ連勝は11に伸びた。

 今シリーズで初めてホークスが一歩リード。ただ、ここまでの戦いで、両チームとも攻略の糸口をつかむのに十分なデータを集めている。昨日の外角、今日の内角――。激化する打者とバッテリーの腹の探り合いが、頂上決戦を更に見応えのあるものにしそうだ。(松沢憲司)