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 今後の少子高齢化社会に向け、女性の就業率を上げようと、ようやく国や自治体が保育施設の整備に力を入れ始めました。しかし、定員拡大を急ぐあまり、従来の規制を緩和する「詰め込み保育」などが進み、保育の質の低下も指摘されています。どうすれば、子どもたちの環境を守りながら、施設整備を進められるのでしょうか。国内外の保育事情に詳しい日本総研の池本美香・主任研究員に聞きました。

 ――海外で「待機児童問題」というのはあるのでしょうか。

 欧米やオセアニアの諸外国でも人気の園に何カ月か順番待ちをすることはあるようですが、どこにも入れないと言う話は聞いたことがありません。

――日本にあって、なぜ欧米にはないのでしょう?

 親の働き方も日本ほどハードではないので預かり時間が短く、保育者の配置人数も手厚く、賃金水準も高いので、保育士不足も日本ほど深刻ではないことや、都市計画の違いもあります。

 ただ、より根本的には、日本は、両親、主に母親が働くから保育園をつくるという発想ですが、海外では、子どものためにつくるという発想にとっくに切り替わっているからです。

 学校と同じような感覚で、親の就労には関係なく、もちろん仕事のある人の分は当然あって、それ以上作ろうという感じになっている。

――そうすると、保育園は余りませんか?

 保育園がなぜ必要かということへの答えが、親が働けるように、ではなく、子どもの貧困や親の孤立が子どもの教育上問題だから、という認識なのです。貧困問題と言っても、施すイメージではなく、親に「稼ぎ力」をつけてもらって、子どもがいる世帯の所得を上げ、それによって子どもの状況を改善すること、と言い換えられます。

 保育園は親が仕事に就いている子どものためだけでなく、子どもを預かっての親の職業訓練や学び、職探しを後押ししたり、働かなくてもいい、働きたくない人も孤立しないよう、子どもを通わせながら親も外に出て人と会うことで、不安や悩みを解消してもらったりすることも重要視しています。

――日本ではなぜ切り替わらないのでしょうか。

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