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南座とわたし

 京都四條南座(京都市東山区)が3年ぶりに再オープンし、吉例顔見世興行がはじまった。松本白鸚は約60年前、南座で忘れられない体験をした。

 その舞台を見たのは、17歳の冬休みだった。1959年の吉例顔見世(かおみせ)興行は、八代目松本幸四郎(後の初代松本白鸚〈はくおう〉)の「熊谷陣屋」が上演された。客席にいた松本白鸚は、父が切る「見え」に釘付けになった。

 歌舞伎俳優の家に生まれ、3歳で初舞台を踏んだ。小学校のときから、役者というだけでいじめられた。

 「前の晩の舞台のおしろいが耳…

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