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 中間層の増加で食の欧米化が進むアジア。増えるパン食やスイーツの需要を狙って、大手商社の三井物産と製糖国内最大手の三井製糖が東南アジアの製糖大手を買収した。その先に狙うのは、三井グループの砂糖ブランド「スプーン印」の本格展開だ。

 2日に三井物産が3割、三井製糖が7割出資し、グループの傘下としたのはシンガポールのSIS社。高級砂糖ブランドの「SIS」は同国のほか、中東でも浸透し、ホテルやカフェなどに置いてあるという。

 砂糖をめぐって商機は広がっている。世界市場は年平均2%のペースで拡大。なかでも、中間層が増大するアジアが全体をリードしている。例えばインドネシアは、2011年にロシアを抜いて世界2位の輸入国になるなど勢いがある。

 需要を牽引(けんいん)するのは、スプレッドやジャムを使うパン食、そして多彩なスイーツの普及が大きいようだ。三井物産などによると、例えば、シンガポールでは、ココナツジャムを塗ったトーストが人気のカフェ「Toast Box(トースト・ボックス)」が70店舗を突破。米国発のアイスクリーム店「Swensen’s(スウェンセン)」は、タイで280店舗を超え、マレーシアやベトナムにも出店しているという。

 三井物産は、アジア最大の砂糖産出国タイで業務用の生産販売を手がけてきたが、これを機に一般向け高級市場に参入する。三井製糖と協力してSIS社の砂糖を販売するほか、砂糖入り即席コーヒーや糖尿病予防につながる機能性砂糖も投入する。SISブランドが浸透していない国やSIS社が手がけていない分野で、日本国内首位の「スプーン印」を売り込む。(鳴澤大)