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 マガキは、英語で「R」のつく月の食べ物と言われる。築地市場でも、普通は「SEPTEMBER」の9月に始まり、「APRIL」の4月まで続き、「MAY」の5月には、ぐっと出荷量が減る。

 4月末の午前4時。築地市場に店を構える仲卸「て良(りょう)」に、買い出しの客がやって来た。「きょうは?」「16キロ」。それだけのやりとりで支払いを済ませ、慌ただしく出ていった。

 カキを買いに来たのは、定食屋「わぶ」の川島和武さん(71)。代々木(東京都渋谷区)でカキフライが人気の店だ。毎日「て良」でカキを仕入れる。「ここなら、シーズンの最後の最後までカキがあるからね」。そう言うと、足早に人混みに消えていった。

 最後の最後まである――。そのわけを「て良」に尋ねた。

 「あの人が来るからね。高くて…

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