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 ノーベル医学生理学賞の受賞が決まった本庶佑さんは1日夜、朝日新聞東京本社と結んだ電話対談で、iPS細胞の業績で同賞を受けた京都大学教授の山中伸弥さんと喜びを語り合った。(司会=石田勲・東京本社科学医療部長)

山中さん「ペニシリンに匹敵」

 ――月並みですが、受賞のご感想は。

 本庶 感想はもうなんぼも言ったよ(笑い)。たいへん光栄でうれしいし、こういうことで若い人が元気づけられるということを私はいちばん願っている。それから長い間、いろいろ研究をサポートしてくれた共同研究者とか家族とか、いろんな人にも多少の恩返しができたかと思って、それもうれしく思ってます。

 ――山中さんの感想は。

 山中 僕はもうホンット、うれしいです。2012年に自分がノーベル賞を受賞させていただいたときよりも今のほうがうれしいと思います。

 本庶 そう言っていただいて、ありがとうございます。

 山中 先生のお仕事はもうほんとに、僕たち基礎研究者の何というか、憧れというか目標ですので。僕たちのiPS細胞は何というか、言い方はちょっと変ですが、1回の成功で何かいただいちゃったという感想を自分で持ってるんですが、本庶先生のご受賞は何十年という着実な、本当に確実な基礎研究の積み重ねがこうやって臨床研究で花開いた。それもちょっとやそっとの花開き方ではなくて、感染症のときのペニシリンに匹敵する、それ以上のご発見ですから。

 本庶 山中先生に過分なメッセージをいただいて、大変感極まる感じ。大変ありがとうございます。

 ――92年にPD―1の論文を発表してから本庶さんを支えてきた原動力は。

 本庶 好奇心でしょうね。

 山中 その点が僕も一番尊敬申し上げているところで、原動力に基づく基礎研究、1年、5年単位では結果が分からなくても、20年、30年後に花開くのが基礎研究のだいご味ですから。私もまだまだ若いつもりですので、ぜひまたこういうことをやりたいと思っています。

 ――今後のがん克服に向け、免疫療法の可能性と課題をどう考えますか。

 本庶 もうちょっとよく効くようにすることと、効くか効かないかをなるべく早く分かるようにすることです。世界中、これだけ多くの人が参入しているから、僕は時間の問題と思います。逆に言うと日本の研究者も頑張ってもらって。世界に置いて行かれないよう頑張ってほしいと思います。

 山中 パラダイムシフトというか、がんの治療にまったく新しい概念を打ち立てられた。今、世界中の製薬会社がわーっとこの分野に入っていますから。今まで治らなかったがんで、命を失ってた方が治る。そういう時代がどんどん来ているから、今回の受賞は当然だし、もっと早くても良かったというのが正直な感想です。

 本庶 ありがとうございます。

 ――基礎科学も重要ですね。

 本庶 基礎科学が、重要なんです。

■苦しむ人に夢 情熱と信念…

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