ベトナムの最高指導者である共産党書記長を務めたド・ムオイ氏が1日、病気のためハノイ市内の病院で死去した。101歳だった。現地メディアが2日報じた。1988年に首相、91年に書記長に選出され、経済の改革・開放を進めるドイモイ(刷新)路線を積極的に推進。95年4月には、ベトナムの最高指導者として初めて日本を公式訪問し、今年外交関係45年を迎えた日本とベトナムの友好関係の基礎作りに貢献した。

 ハノイ出身。19歳のころから革命運動に参加した「第1世代」で、当時の宗主国だったフランス当局による逮捕、投獄の経験もある。南北ベトナム統一後、南部の急進的な社会主義化を指導したため保守派とされたが、首相就任後は、グエン・バン・リン書記長のもとでドイモイ路線のかじ取り役となり、外国からの投資を積極的に呼びかけ、今日のベトナムの経済成長の基盤を作った。

 91年に北京を訪れ、対立が続いていた中国との国交正常化にも取り組んだ。ベトナムでも放映された日本のテレビドラマ「おしん」のファンとして知られた。(ハノイ=鈴木暁子)