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 東京富士大学(東京都新宿区)の女子ソフトボール部の70代の男性監督(現総監督)から体を触られるなどのセクハラ被害を受けたとして、元部員の20代の女性が監督と大学側を相手取り、1千万円の慰謝料などを求める訴訟を東京地裁に起こしていることが分かった。監督側は「執拗(しつよう)かつ悪質なセクハラ行為をした事実はない」としている。

 訴状によると、女性は2016年春ごろ、合宿中に監督室に呼ばれ、「ここに座りなさい」と、ひざの上に約30分間座らされた。体を触られ、「男女の関係は愛だ」などと言われた、と主張。後日にも抱きしめられるなどしたという。女性は大学に通えなくなり、心的外傷後ストレス障害や不眠症と診断された。

 女性が学内の相談窓口に訴えたところ、大学は同年9月に監督を1度は解任したが、約1カ月で総監督に就任したという。陳述書では、他の元部員も同監督にキスされるなどのセクハラを受けたと証言している。

 監督側は準備書面で、女性を10~30秒ほどひざの上に座らせたことを認め、「腰痛の痛みが強く、立って見送ることがつらかったため」などと主張。抱擁や「男女の関係は愛だ」といった発言は一切していない、とした。「総監督の地位は名ばかりで、1年ほど謹慎状態であり、給与も減額された」としている。

 東京富士大は15年まで関東大学選手権を3連覇した強豪。大学ホームページによると、同監督は高校と実業団での監督として15回の全国優勝の経験がある。女性は朝日新聞の取材に「監督は絶対的な存在で逆らえなかった」と話す。大学は代理人を通じて「裁判において係争中のため、対応いたしかねる」と回答した。(土居新平)