[PR]

 山梨県身延町下山の上沢寺にある国の天然記念物「オハツキイチョウ」が、台風24号の強風で根元から折れて倒れていたことがわかった。

 葉の上に実がつくイチョウの変種で、上沢寺の木は高さ23メートル、根元の周囲7・5メートル。伝説では日蓮聖人が立てたイチョウの杖が芽吹き、樹齢は700年を超える。1929年に国の天然記念物に指定された。

 上田本昌住職(87)によると、30日午後11時半ごろ、地響きのような「ドシーン」という音が聞こえた。朝を待って外に出ると、根元から折れていた。「伊勢湾台風(1959年)でもかなり枝が折れたので、ある程度の被害は覚悟していたが、まさか根元から倒れるとは。ショックで言葉も出なかった」

 樹木医の見立てでは、3分の1ほどの根が残っており、新たな若木も育っているという。上沢寺は身延町や県、国と相談しながら保護策を進める。町教委の文化財担当者は「貴重な木なので、保護再生に向けてできる限り協力したい」と話す。(谷口哲雄)