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 台風24号による県西部を中心に最大70万戸にのぼった大規模停電は、一部の地域を除き、4日中に県内ほぼ全域で解消する見込みとなった。同日、天竜浜名湖鉄道の天浜線は全線で運転を再開したほか、浜松市の中央卸売市場では停電復旧後初めて冷凍マグロの競りが行われるなど、日常生活を取り戻しつつある。

 中部電力によると、県内では4日午後7時現在、5420戸で停電。浜松市で約2160戸、掛川市で約1千戸、御前崎市で約890戸、森町で650戸、静岡市葵区で約370戸が復旧していないが、同日中に浜松市などの山間部の十数軒を残して解消する見込みという。

 復旧が5日以降にずれ込むのは、浜松市天竜区と磐田市、川根本町のいずれも一部地域。倒木や土砂崩れの影響で作業が遅れているという。

 一部区間を除いて運休していた天竜浜名湖鉄道天浜線は4日、始発から全線での運転を再開した。

 原田~掛川駅を利用しているという小笠高校3年の男子生徒(17)は運休の間、看護師の母に送ってもらったり、友人の親の車に乗せてもらったりした。「母も仕事が大変なのに苦労をかけました。復旧してよかった」と笑顔を見せた。天竜二俣駅近くに取引先があるという静岡市葵区の男性会社員(44)は「1日に用事があったのですが、今日まで待ってもらっていました」とほっとした様子だった。

 停電の影響のほかに線路に多くの飛来物や倒木などがあり、同社は「思ったより復旧に時間がかかった」という。

 2棟の冷蔵庫棟に2日まで電気が来なかった浜松市の中央卸売市場では4日朝、停電以来初めて冷凍マグロの競りが行われ、188本が取引された。

 価格の平均は1キロあたり1500円ほどで、影響はなかった。中村直行市場長補佐は「品質に影響がなく幸いでした。扉を開けずに冷気を保つという判断がよかった」と胸をなで下ろしていた。(菅尾保、宮廻潤子)