2018年10月4日21時12分
台風の被害は雨や風によるものだけではない。「塩害」だ。記録的な暴風を伴った台風24号は、通り過ぎて3日近くたった後に電車を止めた。太平洋沿岸部では、農作物が変色したり枯れたりする被害も出ている。秋は台風シーズン。備えが大切だ。
台風24号が1日未明に最接近した関東地方。京成線の船橋競馬場駅(千葉県船橋市)で3日午後9時42分ごろ、構内にある送電線から突然、火が出て停電した。京成高砂(東京都葛飾区)―八千代台(千葉県八千代市)間で運行がストップ。運転再開は4日午前6時すぎで、約7万2千人の足に影響した。
実家から同県市川市内の自宅に帰ろうと船橋競馬場駅に来た栗原啓太さん(24)は「もう終電、終わっちゃったのか」と戸惑った。駅舎もホームも線路も真っ暗だった。利用客はスマートフォンの明かりを頼りに構内を歩き、改札口では10人ほどが駅員に詰め寄っていた。「真っ暗で階段を下りる時は恐怖を感じた」と言う。
駅があるのは、東京湾から内陸に2キロ弱入った沿岸部だ。京成電鉄は、強風で電線に吹き付けられた海水が原因で電気が通じやすくなり、ショートした可能性があるとみている。
千葉県内のJR外房線や東武野田線でも2日夜、送電設備から火花が出ているのを地元住民や運転士が見つけ、一時運転を見合わせた。JR東日本と東武鉄道はそれぞれ「塩害の可能性がある」と説明する。
鉄道各社によると、海水が原因となってショートが起きるメカニズムは知られているが、火災にまで至るのは珍しいという。技術者の一人は「対策として塩をふき取ることもあるが、台風の場合は強い雨で洗い流されることも多い。どこまでの対策が必要か、判断は難しい」と話す。
塩害は農家も襲った。
太平洋沿いの千葉県銚子市に広がる畑では、本来なら青々としているはずのキャベツやダイコンの葉が傷み、黒や茶色に変色した。
地元のJAによると、海水がつき、葉が脱水状態になってしまったという。強風でビニールハウスなども壊れ、市内では計約7億5千万円の被害が出たという。
主な出荷先は首都圏や東北だ。…
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朝日新聞社会部