クラシックとジャズ融合、ピアニスト朝比奈隆子が演奏会

小原篤
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 クラシックとジャズを融合させ、新たなスタイルを追求するピアニスト朝比奈隆子が、20日に大阪府豊中市の市立文化芸術センター大ホールでコンサートを開く。「クラシックのメロディーだけ借りてジャズ風に展開するのはよくある。そうではなく、この作曲家が現代に生きていたらこうするのでは、と考えてアレンジする」と語る。

 今回の目玉は、ホールからの提案でアレンジに挑んだムソルグスキーの「展覧会の絵」のお披露目だ。ラベル編曲の管弦楽版が名高いが、原曲のピアノ組曲をアレンジした。

 「華やかな管弦楽版よりピアノソロの方に、ムソルグスキーらしい泥臭くダークな味と、ロシア的なエネルギーがある。初めは正直興味がなかったが、取り組んでみてどんどん面白くなった」と朝比奈。

 クラシックのピアニストとしてスタート。「ネオ・クラシック」と呼ぶこのスタイルは15年ほど前から始めた。ニューヨークを拠点の一つとして、ドラムとベースを加えたトリオで活動。米カーネギーホールや大阪のフェスティバルホールでもコンサートを行った。力強く切れ味鋭い演奏で、おなじみの名曲から硬質の輝きを引き出す。

 「クラシックには何百年も愛され続ける普遍性があるが、現代の感覚ではもっとスピード感が欲しい。例えば、ロマンチックなイメージの強いショパンやリストも、かなり前衛的なチャレンジをしている。こんな人がジャズを知ったらきっとその技法を使うはず。作曲家が曲に込めた本質をつかむアレンジをしたい」

 今回のコンサートの前半は「展覧会の絵」のほか、モーツァルト「トルコ行進曲」、ビバルディ「四季」から「冬」など。後半は朝比奈のオリジナル曲や「サマータイム」などジャズ色を強めた編成だ。

 「今回はウッドベースとエレクトリックベースを併せて使う。『展覧会の絵』では2人のベースの厚みのある響きが効くでしょう」

 午後4時開演。5千~3千円。ホール(06・6864・5000)。小原篤