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 赤ちゃんの脳や視覚の研究をいかした絵本が生まれています。赤ちゃんの好みの絵本がわからない、読み聞かせても興味を持ってくれない――。親たちのそんな悩みを解決する助けになるかもしれません。(野村杏実)

出版社内には懸念の声も

 「なにがでるかな?」

 クマの見習手品師・うるしーが、帽子の中からバナナや三輪車、ゾウなどを次々と取り出していく――。

 赤ちゃんのコミュニケーションや認知能力の発達などを研究しようと、東京大に2000年にできた研究室「赤ちゃんラボ」が、出版社ディスカヴァー・トゥエンティワン(東京)と共同で作った絵本「うるしー」の一場面だ。

 2014年、「赤ちゃんが本当に好きな絵本を作りたい」とプロジェクトチームが発足。8~13カ月の赤ちゃん18人と親たちに、画面に同時に映した複数の絵を見てもらい、どの絵を長く見つめるかを調べる実験をした。

 4人のイラストレーターが描いた4種類の手品師のキャラクターを赤ちゃんに見せ、「うるしー」という音を流した時の視線の動きを追った。その結果、多くの親が赤など鮮やかな色を使ったキャラクターを「うるしー」だと思ったのに対し、赤ちゃんはくすんだ青のクマのキャラクターを選んだ。

 赤ちゃんラボの開(ひらき)一…

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