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 シェアハウス融資で不正問題を起こしたスルガ銀行(静岡県沼津市)に対し、金融庁は一部業務停止という厳しい処分に踏み切った。金融庁検査では、すでに判明していた不動産投資向け融資の不正に加え、創業家への不透明な融資や、暴力団関係者への融資も判明。融資残高の大部分で不正が疑われる異常事態で、再建への道のりは厳しい。(山口博敬、福山亜希、柴田秀並)

不透明融資、暴力団にも

 「非常に多くの顧客からお叱りを頂いている。まずはおわびを申し上げ、業務改善計画を策定して着実に実行し、信頼関係をもう一回築き上げたい」。5日夕、処分公表後のスルガ銀の記者会見で、有国三知男社長はそう述べた。

 金融庁によると、シェアハウスなどの投資用不動産融資では、不動産業者が物件の賃料や入居率を改ざんし、かさ上げされた物件価格をもとに多額の融資が行われた。行員も改ざんを促したり自ら行ったりした。

 審査部は資金使途や保有資産の確認を営業現場に任せきりにした。シェアハウス向け融資は99%が承認され、審査が形骸化していた。スルガ銀によると、資料改ざんを行員が黙認したり関与したりしたのは1千件超にのぼる。不動産融資と同時にカードローン契約などを強いる「抱き合わせ」も横行し、法令違反のケースは534件あった。

 また金融庁は新たに、創業家が関係するファミリー企業への不適切な融資も指摘。融資の一部は別のファミリー企業に流れて回収不能となった。銀行がファミリー企業に寄付して返済に充てたケースもあり、経営陣の一部で決めていた。

 スルガ銀によると、こうした融資は488億円、うち創業家の個人には69億円が融資されていた。有国氏は「個別取引については控える」としたが、今後全額を回収するという。

 さらに金融庁は、暴力団関係者の預金口座を開設したり、ローン額が拡大したりした例も多数あったと指摘した。一連の問題融資に関する金融庁への報告が実態と異なっていたことも判明した。

 金融庁は「創業家支配のもとで、現場では厳しい業績プレッシャーやノルマで行員を圧迫し、不正行為を蔓延(まんえん)させる企業文化が醸成された」とし、取締役会も「貸し出しなどの内容を把握せず、監督機能を果たさないなど経営管理に問題があった」と認定した。

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