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 名古屋城(国特別史跡)の本丸北東部にある「本丸搦手馬出(からめてうまだし)」周辺で、約15年かけて続いていた石垣の解体が間もなく終わり、来年度にも積み直しが始まることになった。

 名古屋市によると、搦手馬出は人馬の出撃を敵から隠す役割があった。外堀に面する石垣(南北約94メートル、東西約51メートル、高さ約12~14メートル)に崩落の危険があるため、市が2004年に修復工事に着手した。約4千個にのぼる石を外して空堀に移しており、今年度中に終わるという。

 市は積み直しの計画を作り、国に補助金を申請した上で来年度当初予算案に事業費を盛り込む方針。5日に開かれた有識者会議「石垣部会」で報告され、宮武正登委員(佐賀大教授)は終了後、「これだけの規模で高技術な石垣を、江戸時代の設計図や工事実績に合わせて復元するのは珍しい」と評価した。

 この日の石垣部会では、保全計画を巡って市と意見が対立している天守台石垣は議題にならなかった。(関謙次)