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 自民党は憲法改正案をめぐる公明党との事前の調整を見送る方針を固めた。自民党の改憲4項目を単独で衆参両院の憲法審査会に提示し、野党も含めた国会の場で協議を進めるという戦略を描く。だが、改憲案の提示には野党側の反発が根強く、先行きは不透明だ。

憲法審会長、続投へ

 自民党は3月に自衛隊の9条明記などからなる「改憲4項目」をまとめ、憲法審での議論を目指した。しかし、通常国会では政権の不祥事が相次ぎ、与野党が対立。自民党は案の説明すらできないまま閉会した。議論への「呼び水」にしようと提案した国民投票法改正案も継続審議となった。

 与党の公明党は自民党改憲案への慎重姿勢を崩さないまま。公明党の山口那津男代表は「憲法審査会での議論が基本」と繰り返し述べ、与党による事前協議を否定してきた。与党推薦候補が約8万票差で敗れた沖縄県知事選がその姿勢に拍車をかけた。公明党幹部は「このままでは本当に(選挙で)負ける。改憲どころじゃない。しっかり考えた方がいい」と話す。

 そうした状況を踏まえ、自民党は公明党との事前協議を断念。通常国会で目指した方針を維持し、自民案を議論の「たたき台」の位置づけで憲法審に提示したうえで、公明党や野党の一部と協議に入る道を探ることにしたとみられる。

 また、自民党は衆院憲法審査会長の森英介・元法務相を続投させる。先の通常国会で目指していた改憲論議がほとんど進展しなかったことから、政権内には憲法審への不満がくすぶっており、会長交代案も検討されていた。

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