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 事業が大幅に遅れている名古屋市守山区の中志段味特定土地区画整理事業について、市は9日、総事業費が計画より大きくふくらみ、約800億円にのぼるとの試算を明らかにした。計画を見直さずに40年間事業を続けると、借入金の利子が加わり、1千億円に達する可能性もあるという。

 事業は1995年、市の誘導で地権者らが組合をつくり、市の外郭団体に業務を委託して宅地造成などを進めてきた。当初は10年間で終える計画だったが、地価下落などから遅れ、進み具合は44・8%にとどまる。現在の計画の総事業費は約425億円だが、資金が大幅に不足することが見込まれ、組合は年度内に事業を再建するための計画案をまとめる予定だ。

 市は計画の見直しに協力する方針で、昨年度に計画を調査。9日の市議会都市消防委員会で「利子を含まない総事業費は約800億円になる」との試算を示した。このまま年約20億円の支出で事業を進めると、計画を終える40年後には利子が約200億円にふくらむとの市議の指摘も認めた。

 市は3月、「(資金の不足は)組合の自助努力だけではまかなえない」として事業の主体を市に移すよう求める組合の要請に対し、引き続き組合が進めることで成立させると答えた。9月には組合が計画を進める地区(約192ヘクタール)を小さくするなど、事業の圧縮策を提案した。(関謙次)