[PR]

 日本取引所グループ(JPX)は9日午後記者会見し、傘下の東京証券取引所で同日朝から起きているシステム障害について、「特定の証券会社から通信経路を確認するための大量の電文があり、障害を起こした」(横山隆介・最高情報責任者〈CIO〉)と明らかにした。大量の電文が送られた原因は「証券会社側の何らかの設定の間違い」という。問題を起こした電文はすでに停止しており、システムは9日中に復旧させ、10日以降は影響が出ない見込みという。

 横山氏は会見で「投資家の皆さまに多大なるご迷惑をおかけした」と謝罪。「損害賠償の責任ではなく、市場運営の責任という点では責任があると思っている」と述べた。

 JPXによると、9日午前7時32分、東証のシステムへ電文が「極めて短い時間に大量に送られてきた」という。売買注文ではなく通信経路を確認する電文で、通常の1千倍の量だったという。それが原因でシステム障害が起き、証券会社が売買注文を出す4回線のうち1回線が使えなくなった。電文を送った証券会社名は公表していない。

 東証は障害発生後、別の回線を使うよう証券各社に呼びかけたが、各社が他の回線に切り替えるのに手間取り、一時売買注文が取り次げなくなった。影響が出たのは40社弱という。各社はその後順次回線を切り替えるなどして対応した。

 横山氏はこうした事態について「複数(の回線)につないでくれとしか仕様書に書いていなかった我々の不十分さがあった。振り分け時の障害でどのようにするかを確認していればもっと(対応)できた」と述べた。東証では売買自体はできたが、システム障害は9日の取引時間中は終日続いた。

 6~8日の三連休明けのトラブルだが、東証側ではシステムの変更は行っておらず、証券会社側が一部設定を変更したとみられるという。

東証で起きた主なシステムトラブル

05年11月 ソフトの欠陥で全銘柄の売買を3時間停止 

  12月 みずほ証券が発注ミス。東証のシステム不具合で注文を取り消せず

06年1月 「ライブドア・ショック」でIT銘柄の売り注文が殺到、全銘柄の売買を停止

08年2月 ソフトの欠陥で先物商品の一部売買できず 

  7月 ソフトの欠陥ですべての先物商品の売買ができず 

12年2月 サーバーが立ち上がらず、241銘柄の売買できず 

  8月 機器故障ですべてのデリバティブ商品の売買できず 

18年10月 接続障害で一部の証券会社の取引に支障

こんなニュースも