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 早朝のJR新宿駅(東京都新宿区)でアルミ缶からアルカリ性の洗剤を噴出させて通行人にけがをさせたとして、警視庁は9日、都内の飲食店従業員の30代の男を過失傷害の疑いで書類送検した。捜査関係者への取材でわかった。噴出の原因は化学反応で、専門家は市販の洗剤でも使い方を間違えれば凶器となりうると、危険性を指摘する。

 捜査関係者によると、男は8月26日早朝、勤務先の飲食店からアルカリ性の業務用洗剤を、ボトル型の缶コーヒー用のアルミ缶に入れ替えて持ち出し、新宿駅ホームで化学反応によって噴出させ、通行人の女性(29)ら2人にかかって足や顔に軽いやけどを負わせた疑いがある。防犯カメラの映像から男を特定したという。

 店の規則で洗剤の入れ替えは禁じられていたが、男は自転車のチェーンの掃除のために持ち出したという。「こぼれるかもしれないとは思ったが化学反応で爆発するとは知らなかった」と述べているという。

 同様の事故は2012年10月にもあった。東京メトロ丸ノ内線本郷三丁目駅(東京都文京区)に停車中の電車内で、乗客が持っていた強アルカリ性の業務用洗剤入りのアルミ缶が破裂。洗剤がかかり8人が顔や手にやけどを負った。勤務先から自宅用にアルミ缶に入れて持ち帰る途中で、警視庁は14年8月、この乗客を同容疑で書類送検している。

 斎藤勝裕・名古屋工業大名誉教授(有機物理学)によると、食器用洗剤などアルカリ性の液体がアルミ缶に触れると化学反応を起こし、水素ガスが発生。缶が密閉されていると、水素ガスが充満して圧力が高まり、爆発したり液体が水素ガスとともに噴出したりするという。

 アルカリ性の液体が皮膚にかか…

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