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 バイオテクノロジーや生物を使った芸術潮流「バイオアート」の一端を紹介する現代美術展「2018年のフランケンシュタイン」が14日まで、東京・神宮前のGYRE3階で開かれている。死体の断片を継ぎ合わせた怪物が登場する小説「フランケンシュタイン」の発表から200年、人間の存在や倫理について考えさせる内容だ。

 鹿の頭の剝製(はくせい)のように、人間の顔の立体が三つ、壁に掛けられている。どうやって作られたのかを知ると、空恐ろしくなる。

 ヘザー・デューイ・ハグボーグ(米)の「ストレンジャー・ヴィジョンズ」(2012~13年)は、路上や公園で拾った髪の毛や吸い殻からDNAを採取し、落とした本人の顔を再現したものだ。企画者の高橋洋介・金沢21世紀美術館学芸員によれば、親戚ぐらいには似ていて、犯罪捜査にも活用されているという。

 無意識に落としてしまったものから個人情報が抜き出され、遺伝子決定論に基づく新たな監視が実現している不気味さを感じさせる。

 ディムット・ストレーブ(独)による、ゴッホが切り落とした耳を復元する試みも紹介。ゴッホの父系の子孫の細胞と母系の子孫のDNAから作り上げた耳の写真と映像を展示している。

 Aki INOMATA(日)…

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