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 愛知県がんセンター(名古屋市千種区)と名古屋大大学院医学系研究科(同市昭和区)が、がん研究で連携することになった。がん細胞のサンプルなど県がんセンターが持つ研究データと、名大が備える最先端の研究設備を活用し、世界に発信できる研究成果や優秀な人材確保を目指す。

 大村秀章知事が9日、名大と15日に協定を結ぶと発表した。県がんセンターは1964年、都道府県立としては国内初のがん専門施設として誕生した。病院と研究所を併設し、がん細胞など数万件にのぼるサンプルを蓄積しているという。だが、近年は研究員が最新の設備を備えた大学などに流れる傾向にある。8月現在で定員53人に対して欠員が19人となっており、研究員の確保に苦心しているという。

 これまでも県がんセンターの研究者が名大大学院と共同研究したり、客員教授を務めたりしてきたが、今回の協定でさらに関係強化を図る。県がんセンター研究所の医師らが名大の「連携教授」として共同研究や学生の指導にあたり、名大の最先端機器も利用できるようになる。名大にとっても、国内最大規模とされる県がんセンターのサンプルを活用して共同研究できるメリットがある。

 両者はいずれも、患者の遺伝情報から最適な治療法を選ぶ「がんゲノム医療」やがん免疫治療の研究に力を入れている。県がんセンターの高橋隆総長は「予防や治療を前進させるために力を合わせ、がんの研究や治療で日本一進んだ地域にしたい」と話す。

<アピタル:ニュース・フォーカス・その他>

http://www.asahi.com/apital/medicalnews/focus/(堀川勝元)