【動画】豊洲市場が開場 マグロ初セリ、威勢よくかけ声=瀬戸口翼撮影
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 全国から魚介や青果が集まる東京都の中央卸売市場「豊洲市場」(江東区)が11日、開場した。6日で営業を終えた築地市場(中央区)から移転した。豊洲市場の開業は土壌汚染問題などで予定より2年遅れた。今後は、「築地ブランド」をどのように引き継ぐかが課題となる。

 空調が利いた真新しい施設内で、この日午前5時半から新市場で初めてのマグロのセリがあり、通常の倍近い計1733本が取引された。威勢のいいかけ声とともに次々と競り落とされ、青森県三厩(みんまや)産のマグロ(214キロ)に最も高い428万円の値がついた。視察した小池百合子都知事は、青果棟でのセリを前に「築地で築かれたブランド力を、豊洲市場でもう一度、築いていきましょう」とあいさつした。

 一方で、産地から来たトラックや買い出し人らの車で周辺が渋滞し、一部で荷物の搬入が遅れた。東京消防庁や警視庁によると、午前2時50分ごろ、施設内で小型運搬車「ターレット」(ターレ)1台が焼ける火災があったほか、午前4時半ごろ、市場内を歩行中の女性がターレと接触し、女性はけがをした。

 約5700億円かけて整備された豊洲市場は、全国の中央卸売市場の4分の1の水産物が取引された築地市場を受け継ぎ、「日本の中核市場」をめざす。屋内に外気が入りにくい「閉鎖型」の施設で、温度や衛生管理を強化。広さは築地の1・7倍の40・7ヘクタールで、魚の加工や調理ができる「加工パッケージ棟」や、荷物を他市場に転配送するための施設も整備した。豊洲市場には、すし屋など多くの飲食店や物販店も築地から移り、一般の人も13日から利用できるようになる。

 豊洲移転の決定から実現まで17年かかった。都が築地市場から2・3キロ離れた豊洲への移転を決めたのは2001年。その後、環境基準を大幅に上回る有害物質が問題になり、都は対策工事を迫られた。16年には小池知事が安全性の懸念などを理由に移転を延期し、汚染対策の不備も判明した。追加対策工事を経て開業は予定より2年遅れた。

 築地市場では11日から解体作業が始まった。跡地はまず、20年東京五輪・パラリンピックの選手や大会関係者らの輸送拠点として使われる予定だ。