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 ノーベル医学生理学賞の受賞が決まった京都大の本庶佑(ほんじょたすく)特別教授(76)が11日、東京・霞が関の関係省庁で大臣と面会した。

 柴山昌彦文部科学相との面会では、科学研究費助成事業(科研費)の増額幅がわずかなことに触れて「基礎研究は科研費が基本。少しずつ増やしていただくのが重要だ」と要望した。柴山文科相は「基礎、それをどう応用するか、私の方でもしっかり支援します」と応じた。

 午後は根本匠厚生労働相と面会。本庶さんの研究がもとになったがん治療薬「オプジーボ」は高い薬価が、医療財政の面で課題とされてきた。本庶さんは「薬価が高いという不満の声も聞き、実際、医療費が増えている」と指摘したうえで、病気の予防への投資を呼びかけた。子宮頸(けい)がんの原因ウイルスの感染を防ぐ「ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチン」が現在、積極的に勧奨されていないことも取り上げた。「世界中で使われ、有効性があるという結果が出ている。WHO(世界保健機関)も非常に問題視している」とし、「ぜひすすめるべきではないか」と訴えた。

 本庶さんは、若手研究者を支援する基金を京大に設立する意向を示している。ノーベル賞の賞金や、がん治療薬「オプジーボ」の販売で得られた利益の一部を受け取るロイヤルティー(権利使用料)などを投じるという。国内の基礎研究費低迷が背景にある。