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 秋の京都非公開文化財特別公開(11月1~11日)では、美しい庭園の鑑賞も魅力の一つだ。わかるようでわからないような庭の見方。1848年創業の植彌(うえや)加藤造園(京都市左京区)の社長で、京都造形芸術大学大学院の教授も務める加藤友規(ともき)さん(52)にコツを教えてもらった。

 まず訪ねたのは、京都市動物園や南禅寺の近くにある無鄰菴(むりんあん、同市左京区)。明治~大正に活躍した政治家の山県有朋(やまがたありとも)の別邸として1896年に建てられた。山県の指示で庭をつくったのが、「近代日本庭園の先駆者」と言われる「植治(うえじ)」こと、7代目小川治兵衛(じへえ)だ。無鄰菴は1941年に京都市に譲渡され、51年に国の「名勝」に。植彌加藤造園が指定管理者として庭の手入れにあたっている。

 「飛び石に注目してください」。庭に足を踏み入れたとき、加藤さんにそう声をかけられた。よく見ると他よりも大きな石がある。「これは『ここから見て下さい』というメッセージが込められている石です」

 実際、大きな飛び石から庭を見れば、借景となっている東山の連なりが庭と一体感を持って感じられ、琵琶湖疏水から引いてきた躍動的な水の流れも一望できた。「こういう場所を『視点場(してんば)』と呼びます。私たちも山県の思いを解釈して、庭の手入れをしています」と教えてくれた。滝の前に枝が伸びるよう手入れを工夫したり、庭の外の人工物が見えないように木の高さを調整したりしているそうだ。

 続いて向かったのは、無鄰菴か…

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