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 今年1月に政府に孤独担当相を置いた英国が、今度は自殺予防担当相を新設した。メイ首相が9日、保健省でメンタルヘルス(精神保健)を担当するジャッキー・ドイルプライス政務次官を初代担当相に任命した。追い詰められた人が助けを求めやすい環境をつくり、自殺者の減少に取り組むという。

 英政府は今後、担当相の主導で、地方自治体や専門家、慈善団体、医療者と協力して対策チームを立ち上げる。地域ごとに予防計画を立てるよう促し、リスクの高い人々への効果的な支援策を探るとしている。

 英政府によると、英国では人口約5300万人のイングランド地方だけで毎年約4500人が自ら命を絶っており、自殺は45歳未満の男性の主な死因の一つになっている。自殺者には精神疾患に苦しむ人も多く、英政府は今後、若者のメンタルヘルスの現状と課題を報告書にまとめることや、メンタルヘルスに関する学習を学校教育で必修化することも進めるという。

 メイ首相は「多くの人々が人知れず苦しんでいる現状は変えられる。子どもの心の健康には最優先で取り組む」と強調。担当相に任命されたドイルプライス氏は「自殺が家族や地域にもたらす悲劇的で長期にわたる影響を理解している。遺族の声が取り組みに反映されるようにする」と述べた。

 

<アピタル:ニュース・フォーカス・その他>

http://www.asahi.com/apital/medicalnews/focus/(ロンドン=下司佳代子)