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 NHKの上田良一会長は12日の定例会見で、受信料を値下げする方針を明らかにした。下げ幅や時期などは年末までに決めるが「必要であれば、来年度の予算、収支計画に検討の結果を盛り込む」とし、2019年度中の可能性にも言及した。値下げは12年10月以来、2度目。テレビ番組のネット常時同時配信を認めるための条件として、総務省が検討を求めていた。

 上田会長は値下げを行う理由について、受信料制度を「合憲」とした昨年12月の最高裁判決以降、受信料収入が堅調に伸びている点を挙げ、「収入にゆとりがあるのであれば、公共放送、公共メディアとしての立場に立ち返り、還元する」などと語った。

 受信料収入は4年連続で過去最高を更新しており、昨年度は143億円増の6913億円。支払率も初めて80%を超えた。NHKは19年度の常時配信を目指しているが、潤沢な受信料で常時配信を進めると、業務がなし崩し的に拡大しかねないことから、総務省が値下げの検討を要求。NHK経営委員会の石原進委員長も9日、「収入状況は堅調なので、前向きに(値下げを)検討する必要がある」と述べていた。詳細は、経営委員会で議論し、年末までに公表するとしている。

 現在の受信料は、地上契約が月額1260円(口座振替、クレジット払い)。12年の7%値下げで、月額120円安くなった。(河村能宏)