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 男女共同参画社会の実現を目指す「日本女性会議2018in金沢」が12日、金沢市内で始まった。石川県文教会館(尾山町)で開かれた分科会にはジャーナリストの伊藤詩織さんらが登壇し、性暴力やハラスメントをめぐるそれぞれの経験や思いを語った。

 「#MeTooから#WeTooへ わたしたちはもう我慢しない」をテーマとした分科会の冒頭では、コーディネーターを務めた社会学者上野千鶴子さんが講演。性被害や差別に声を上げる人への抑圧の大きさを指摘しつつ、「今年の大きな変化は年長の女性たちの態度が百八十度変わったこと」と語った。

 パネルディスカッションには、伊藤さんとNPO法人「マタハラNet」創設者の小酒部(おさかべ)さやかさん、大阪大大学院教授の牟田和恵さんが登壇。性暴力被害を実名で告発した後、バッシングや脅迫を受けてロンドンに移住した伊藤さんが、「本を出して最初の批判は女性からの『同じ女性として恥ずかしい、事実でも相手の男性が可哀想』だった」と明かすと、会場はどよめいた。マタハラ被害後に流産、退職したという小酒部さんも「仕事と子どもの両方を取ろうとするからだ」「契約社員のくせに」といった女性からの批判を紹介し、男女の価値観の差だけでない問題の複雑さが浮かんだ。

 セクハラ裁判の支援などに取り組んできた牟田さんは、セクハラを刑事事件として裁けない日本の法制度を批判し、「セクハラ禁止法が必要」と指摘。「傍観者にならないことが大切」という点では、登壇者全員が一致した。自身の経験を振り返り「#MeToo」という言葉について語った伊藤さんは、「人によって(被害を話すまでに必要な)時間が違う。まずは生き延びてください」と呼びかけた。(田中ゑれ奈)