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 ドイツ政治の保守の牙城(がじょう)、南部バイエルン州で異変が起きている。14日にある州議会選挙で、これまで単独過半数を占めてきたメルケル政権の与党が大幅に議席を減らし、緑の党などとの連立協議を余儀なくされる見通しだ。難民政策や連立与党内の迷走が影響した格好で、批判の矛先がメルケル首相に向かう可能性もある。

 「長く、険しい選挙運動だった」。バイエルン州議会で現在、単独過半数を占めるキリスト教社会同盟(CSU)のゼーダー州首相は12日の記者会見で苦渋の表情を浮かべた。

 CSUは戦後の50年以上にわたって同州議会で単独過半数を占めてきた。保守的な農村やカトリック社会と密接なつながりを持ち、王国が長く続いたバイエルンの独自政党として存在感を示してきた。州内では、メルケル首相が党首の姉妹政党キリスト教民主同盟(CDU)は活動せず、事実上、CDUの「州支部」のような役割も担う。

 今回の選挙でCSUは歴史的な敗北を喫する見通しだ。2003年選挙の得票率は6割を上回ったが、公共放送ARDの直近の世論調査で支持率は33%に低迷。単独過半数には遠く及ばない。

 支持を広げているのが、新興右翼政党「ドイツのための選択肢(AfD)」。難民排斥を訴え、同州議会で初の議席を獲得する見通しだ。ただ、AfDの支持率はまだ10%程度で、昨年9月にあった総選挙の全国得票率を下回る。むしろ、目をひくのが開放的な難民政策と親欧州政策を掲げる緑の党だ。支持率は18%と第2政党につける勢いで、9%弱だった前回州選挙の得票率から躍進する見通しだ。

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