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 東日本大震災の津波で被災したいわき市の豊間中学校に15日、グランドピアノが寄贈された。ピアニストの西村由紀江さんの被災地にピアノを贈る活動を通じたもので、来校した西村さんが「微笑(ほほえ)みの鐘」などを演奏。箏曲部の生徒と「島唄」の合奏も披露した。

 寄付したのは千葉県柏市の工藤康二さん(62)。昨年亡くなった妻の真理子さんが音楽大学に入った時から愛用していたピアノだという。西村さんの活動を知り、「このピアノを生かせる」と寄贈を申し出た。

 贈呈式に招かれた工藤さんは生徒と一緒に西村さんが奏でるピアノに聴き入った。「生徒は積極的にピアノを弾いてほしい」と話した。

 豊間中は津波に襲われ、体育館にあったピアノが壊れた。市内のピアノ店長、遠藤洋さん(59)が修理して弾けるようにした。

 この「奇跡のピアノ」は、遠藤さんが管理して演奏会で使われている。今回、寄贈されたピアノも遠藤さんが修理し、ぴかぴかにした。「津波をかぶったピアノの生まれ変わりだと思う」(柳沼広幸)