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 今月8日に咽頭(いんとう)がんなどで70歳でなくなった元横綱輪島の輪島大士(ひろし、本名輪島博)さんの告別式が15日、都内で営まれた。現役時代は「黄金の左」を武器に横綱北の湖とともに「輪湖時代」を築き、引退後はプロレスやタレント活動もした。華やかな人生を送った横綱を、約300人の参列者も華やかな演出で見送った。

 濃紺のまわしが主流だった時代に、輪島はひときわ目立つ金色のまわしを使った。今のカラー化の走りだった。葬儀では、朱色のひつぎが置かれた祭壇は金色の花で彩られ、出棺の際には霊柩(れいきゅう)車が金色のカーペットを通り、現役時代の勝ち星と同じ673個の金色の風船が天に放たれた。

 親交があったアーティストのデーモン閣下は「千秋楽」という楽曲をアカペラで歌った。「輪島さんは我が輩を相撲ファンにさせた男。伝統、格式を重んじる相撲界に、若者の過ごし方を持ち込んだ横綱だった」と話した。

 先輩横綱で相撲解説者の北の富士勝昭さん(76)は「一番取りにくい力士で、強かった。飲みに行くと、酒はおれの方が強かったな」と笑った。「相手が北の湖だから、14回も優勝するのはすごい。華があったね」

 最期は自宅のソファでテレビを見ながら、静かに眠るように、座って亡くなったという。喪主を務めた妻の留美さんは「自由すぎて大丈夫かと思うことばかりでした。ご迷惑をおかけすることの多かった人生ですが、最期は誰にも迷惑をかけず、とてもいい顔で亡くなりました。にぎやかなことが好きな人なので、皆様にお集まりいただき、さぞ喜んでいることと存じます」とあいさつした。