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 トヨタ自動車が6日発表した2018年9月中間決算は、世界販売の好調ぶりを反映する結果となった。ただ、海外のIT大手など新たな競争相手を前に投資費用はかさみ、通商問題などのリスクも顕在化。山積みの課題を前に、トヨタは「お家芸」の原価改善を徹底し、体力強化を急ぐ。

 「社員全員が当事者意識を持てば、もっともっと体質は強化されると信じている」

 6日の記者会見で小林耕士副社長は、より「筋肉質」な経営体質づくりの必要性を訴えた。

 この上半期、部品の調達コスト削減など原価改善による営業利益の押し上げ効果は、300億円にとどまった。当初の計画に向けて「着実に進んでいる」(白柳正義専務役員)とする一方、鉄など原材料の値上がりが1千億円以上のコストアップ要因となって相殺された。

 トヨタは今年に入って、原価改善を改めて重視する姿勢を打ち出す。あらゆるムダを省き、製造コストを削減する――。豊田章男社長は「トヨタらしさを取り戻す戦い」と宣言し、トヨタの「お家芸」ともいえるこの伝統を再び前面に打ち出した。

 象徴的なのが、従来は工場など生産現場が主な対象だった原価改善を、事務や技術といった社内すべての部門で徹底するようになったことだ。

 たとえば、新型車開発に使う試験車両。これまでは試験が終われば廃棄処分していたが、従業員の外回りや工場内の移動に再利用するようにした。走行できない場合でも、分解の実習用として社員の研修用にまわす徹底ぶりだ。新型車を投入するときに販売店に対し行う研修会も、外部委託をやめて社内の営業部員が中心になって手がけるようにした。

 見直しの対象は、ボールペンな…

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