ロシア正教会が東方正教会と断絶 ウクライナめぐり反発

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モスクワ=喜田尚
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 キリスト教東方正教会の最大勢力であるロシア正教会は15日、東方正教会で最も高い権威を持つコンスタンチノープル全地総主教庁(トルコ・イスタンブール)と教会としての関係を絶つことを明らかにした。同庁がロシア正教会の管轄下にあったウクライナ正教会の独立手続きを始めたことに強く反発したものだ。ウクライナと隣国ロシアの政治対立を背景に、東方正教会は分裂状態が避けられなくなった。

 ロシア正教会は15日、ベラルーシの首都ミンスクで教会会議を開き、ウクライナ正教会の独立に関する同庁の決定を「違法だ」として拒否。同庁との正教会としての関係を「維持することが不可能になった」とする声明を出した。

 同庁は11日、ウクライナのキエフ府主教区(現ウクライナ正教会)をロシア正教会の管轄に移した1686年の文書の効力取り消しを決めるなどして、ウクライナ正教会の独立に向けて動き出し、ロシア正教会の反発を招いていた。

 ウクライナでは今後、独立派を中心に新たな正教会を立ちあげて独立の承認を受ける手続きが進むとみられるが、現地のロシア正教会側との間で混乱が起きる可能性もある。

 ウクライナ正教会の独立承認…

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