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 政府は16日の閣議で、文部科学省の事務次官に藤原誠官房長(61)を起用する人事を決めた。同省は次官が2代連続して不祥事で辞任をしている。同日付で就任した藤原氏は職員向けのあいさつで「文科省の組織文化の形成過程をきちんと検証していかなければならない」と述べ、「(従うように見せながら、内心は反抗する)面従腹背はやめましょう」と呼びかけた。

 面従腹背は、文科省による組織的な天下りの責任を取って辞職し、その後に安倍晋三政権を批判している前川喜平元次官の座右の銘で、著書のタイトルにもなっている。藤原氏は職員に「議論すべき時はきちんと意見を言っていただき、組織が決めたことには従う。決めた後、議論のプロセスをむやみに外に流さない」と求めた。

 文科省では今年7月以降、前科学技術・学術政策局長の佐野太被告が受託収賄罪で、前国際統括官の川端和明被告が収賄罪で逮捕・起訴された。戸谷(とだに)一夫前事務次官と、高橋道和(みちやす)前初等中等教育局長も贈賄側の業者から不適切な接待を受けたとして減給処分を受け、9月に辞職。藤原氏も天下り問題では減給処分を受けており、あいさつでは「文科省の組織文化がどうなっているのか、考えざるを得ない」と発言。現役とOBの関係を見直し、若手の意見をくみ上げる仕組みを作りたいと述べた。

 人事は、生涯学習政策局を時代の変化に合わせ一貫した教育政策を行うため「総合教育政策局」に変え、防災対応を強める「文教施設企画・防災部」を設置するタイミングに合わせて行われた。(矢島大輔)