タイヤ脱落事故に妻子を奪われ 思い返す最後の言葉

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華野優気 玉木祥子
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 岡山県津山市の中国自動車道で、落ちていた大型車のスペアタイヤに接触したトレーラーが横転し、巻き込まれた歯科技工士の中村美香さん(当時49)と長女で岡山大教育学部4年の亜美さん(同21)が亡くなった事故から1年。妻と娘を失った真彦さん(52)=広島市=が、代理人の弁護士を通じて報道各社に手記を公表した。

 「娘と旅行に出かける妻が『金曜日の夜には西条駅に帰るから』と言ったので、当たり前のように『じゃあ駅に迎えに行くわ』と答えたのが、妻と交わした最後の言葉になりました」。冒頭、真彦さんは事故当日を振り返った。

 妻については「喜怒哀楽をはっきり表す女性でしたが、今となっては笑っている顔しか思い浮かびません」。娘については「幼い時から知らない子供たちの輪の中にも入っていく積極的な性格で、多くの子供たちと満面の笑みで遊んでいる姿を覚えています」と回想。「2人とも明るく、常に前向きに人生を歩んでいました」と無念の思いをつづった。これまでに多くの知人や友人が訪ねてくれ、「2人がこんなにもたくさんの方々に愛され、お世話になっていたことを知りました」と記した。

 2人は乗っていた軽自動車が…

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