消えゆく「格安切符」 続々廃止、自販機撤去の動きも

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中島嘉克
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 関西の駅前で多く見かける「格安切符」の自動販売機。鉄道の回数券をばらして売っていて、1枚から安く買えると重宝されていた。ところが最近、様子が変わっていませんか?

 「安く電車に乗れる買い方だったのに……」

 大阪駅近くの自販機で、JR西日本の「昼間特割きっぷ」(昼特)を買った大津市の男性(60)は残念がる。買ったのは大阪―京都駅の区間。通常の運賃は560円だが、格安自販機では380円で購入できる。

 昼特は自販機の売れ筋だった。運賃の値上げが続いた旧国鉄時代、競合路線の運賃に対抗するため売り出したもので、京阪神地区の57区間で使え、最大50%近くの割引率を誇った。だが9月末に販売を終えた。

 近畿日本鉄道の大阪―名古屋間の特急列車の回数券「名阪まる得きっぷ」も、10枚つづりで約20%の割引率などと人気だったが、昨年末で終了に。阪急電鉄阪神電気鉄道は、磁気カードの回数券から券売機で引き換えた切符の有効期限を、最長3カ月超から「当日のみ」にした。

 1枚あたりの料金が安いこうした回数券は、頻繁に乗らない人には使いづらい。格安切符の業者はそこで、ばらした1枚あたりの料金より数十円ほど高くして売ってきた。その自販機を扱う業者も岐路に立つ。

 業者は回数券を通常価格などで仕入れ、沿線の駅前に設置した販売機で提供してきた。枚数を売ることでもうけられた。切符の有効期限が3カ月程度あるため頻繁に補充せずに済み、在庫をコントロールしやすかった。だが、昼特のような目玉商品が扱えなくなり、阪急や阪神のように「即日商売」になるなどしてリスクが増大。長年のビジネスモデルが崩れてきた。

 「客からは惜しまれるが、阪…

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