文部科学省が、東京医科大の入試不正をきっかけに全国81大学の医学部医学科の入試を対象に行っている調査で、男女によって異なる合格基準を設定する不適切な入試を行っている大学が判明していることが、関係者の話で分かった。文科省は今月中に中間報告でこうした事例を発表するとともに、全国の大学や短大に対して公正な入試の実施を求める通知を出す方針だ。

 調査は、東京医科大で女子や浪人回数が多い受験生が一律に不利な扱いを受けていたことが判明したことをきっかけに始まった。文科省が、特に男子の合格率が高い大学などを優先的に調べた結果、複数の私立大で男女や年齢によって受験生の間に差を設けている例を把握しているという。

 関係者によると、ある大学では男女で異なる合格基準を設け、男子を優遇していた疑いがあるという。この大学では1次試験(学科)の結果と、2次試験(小論文・面接)を数値化し、0・5点刻みで評価した結果を組み合わせて合否判定をしているが、女子は常に男子より1レベル下に置かれていた。1次試験がトップレベルの受験生の場合、男子は2次試験の結果が2・5点以上で合格か最優先の補欠だったが、女子は2次試験で3・0点以上を取らないと同じレベルにならず、2・5点であれば2番手扱いの補欠だった。

 また、年齢によって受験生に差をつけている大学や、2次試験で「同窓」「教職員」と記載のある受験生を優遇している大学もあったという。追加合格の決定が学長や医学部長に一任され、面接では「不適格」とされるような点数の受験生が合格している大学も判明している。

 文科省は東京医科大を除く80大学への訪問調査を続けるとともに、不正があった場合は自主的に発表するよう呼びかけている。医学部入試をめぐっては東京医科大のほか、昭和大が15日、現役と1浪の受験生に加点をし、同窓生の親族を優先していたことを認め、謝罪している。順天堂大も不適切な入試を行っていた疑いがあるとして、説明を求められている。(矢島大輔、寺本大蔵)