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 秋の京都非公開文化財特別公開に参加するお寺や神社のなかには、秋らしい台紙や、公開する文化財にちなんだ今回限定の御朱印を授与するところもあります。特別公開のオリジナル御朱印帳を手に、秋の京都をめぐってみるのはいかがでしょうか。

【六道珍皇寺(ろくどうちんのうじ)】

 まずご紹介したいのが、お盆の六道まいりで有名な六道珍皇寺です。平安時代、鳥辺野(とりべの)と呼ばれ、死者と最後のお別れをする「六道の辻」にたつ古刹(こさつ)ですが、ここでは、紅葉色と紺色の台紙に金字でご本尊などを記した特製の御朱印が限定で授与されます。

 紅葉色の御朱印は、平安時代、藤原期の美しい仏像として知られる国重要文化財の薬師如来と脇侍である日光・月光菩薩(ぼさつ)に加え、地蔵菩薩と、あの世で生前の罪に応じて死者の生まれ変わる先を決めるとされる閻魔(えんま)大王や、この世とあの世を行き来し閻魔大王の下で働いたとされる小野篁(おののたかむら)の6種の御朱印がセットになっています。

 珍皇寺では、江戸時代の地獄絵のなかでも初期のものとされる「熊野観心十界図(かんしんじっかいず)」や、「珍皇寺参詣曼荼羅図(さんけいまんだらず)」、篁があの世との往来に使ったといわれる井戸など興味深い文化財も公開されます。

【西福寺(さいふくじ)】

 六道珍皇寺から歩いてすぐの西福寺も六道の辻に古くからたつお寺で、弘法大師・空海がこの地に建立した地蔵堂が始まりといいます。

 その西福寺では、通常の「法王殿」と記した御朱印のほか、今回特別公開される世界図「南瞻部州(なんせんぶしゅう)万国掌菓之図(ばんこくしょうかのず)」から日本付近を抜粋した限定御朱印が用意されています。

 難しそうな名前ですが、江戸時代の18世紀初めにつくられた仏教の世界観にもとづいた世界地図で、南瞻部州というのが「我々人間が住む世界」のことを意味します。その仏教の世界観と、当時、西洋から流入しつつあった地理的な知識をとりいれて描かれた地図で、日本の旧国名を詳細に記しています。

 西福寺ではこのほか、嵯峨天皇のきさきで、熱心な仏教信仰者だった檀林皇后(だんりんこうごう)の亡きがらが朽ち果てるまでをリアルに描いた「檀林皇后九相図(くそうず)」も公開されます。

【久昌院(きゅうしょういん)】

 六道珍皇寺や西福寺から少し北に行くと、京都最古の禅寺で、俵屋宗達の風神・雷神図でも有名な建仁寺があります。久昌院は、その建仁寺の塔頭(たっちゅう)の一つで、徳川家康に仕えた武将、奥平信昌の菩提寺(ぼだいじ)です。信昌は、織田・徳川連合軍と武田軍による「長篠の戦い」で武功を挙げたことから家康の信が厚く、後に家康の長女・亀姫を正室としています。

 その亀姫の念持仏だったとされる本尊の薬師如来の御朱印と、小堀遠州好みの茶室「遠州別好之席」をもつ書院「高松軒」にちなんだ御朱印があります。

【オリジナル御朱印帳とトートバッグも】

 今回、御朱印が授与される特別公開の参加寺社では受付で、特別公開のオリジナルの御朱印帳とトートバッグが2千セット限定で2500円で販売されます。

 さわやかなブルーを基調に、お寺や神社を描いたかわいらしいデザインが特徴。月刊「京都」の表装や、絵本「世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ」などで知られる中川学さんのイラストです。中川さんは三条大橋のたもとにあり、自害した豊臣秀次やその一族を弔う瑞泉寺のご住職でもあります。(久保智祥)