東京)葛西海浜公園がラムサール条約登録 保全活動実る
阿部健祐
東京都江戸川区の葛西海浜公園が、水鳥の生息地として国際的に重要な湿地を守る「ラムサール条約」に東京都内で初めて登録された。干潟を保護しようと約30年前に開園した海上公園で、環境保全に尽力してきた人たちは歓迎している。
登録されたのは、荒川と旧江戸川の河口に広がる葛西海浜公園の367ヘクタールの湿地。干潮時は水深4メートルより浅い干潟が広がり、二枚貝類や甲殻類などが生息する。毎年120種以上の鳥類が確認され、スズガモが2万羽以上飛来する。
1960~70年代、東京湾の埋め立てで、ほとんどの干潟が姿を消した。89年に開園した葛西海浜公園は、沖合に広がる干潟を含む。河川の堆積(たいせき)物から干潟を保護するため、陸地そばに弓形に広がる二つの潮流堤が設置された。さらに鳥が休める環境を守るため、片方は立ち入り禁止にした。海浜公園と橋でつながる陸上側の葛西臨海公園には94年、「鳥類園」が造られ、広大な森の中に淡水池と汽水池が設置。野鳥観察のための施設が点在する。
「都が生き物の聖地としてつ…