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 大手住宅メーカーの積水ハウス(大阪市北区)が土地取引で所有者になりすました「地面師」に55億5千万円をだまし取られたとされる事件で、この金の多くを偽造有印私文書行使容疑などで逮捕状が出ている会社役員の男(63)の周辺にいる複数の関係者が引き出していたことが、捜査関係者への取材でわかった。男は所在不明になっており、警視庁は男が詐取金の分配に関与した主導役の一人とみて行方を捜している。

 積水ハウスは昨年4月、東京・五反田の土地取引の売買契約を結び被害に遭った。警視庁は55億5千万円の多くが、地面師グループが管理する本当の所有者や架空会社の名義の計12口座に分配されたとみている。

 捜査関係者によると、口座履歴の捜査などで、これらの口座から金を引き出した複数の人物が男の関係者だったことが判明。今年7月、東京都墨田区の関係先のビルなどの捜索で押収した男の携帯電話の通話履歴などから、主導役の一人とされるカミンスカス操(みさお)容疑者(58)=同容疑で逮捕状=と頻繁に連絡を取り合っていたこともわかった。

 男は今年3月、朝日新聞の取材に応じ「(カミンスカス容疑者は)10年以上前に金を貸したのをきっかけに仕事を持ってくるようになったが、積水との取引については知らなかった。(カミンスカス容疑者と)仲間だと言われているけど、関係ない」などと話した。