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 関西空港を発着する国際旅客便が増え続けている。運営する関西エアポートがまとめた今年度冬季(28日~来年3月30日)のスケジュール(運航計画)によると、ピーク時の国際線(旅客)は週1309便(往復)で、前年度の冬季より92便増え、過去最多となる見通しだ。訪日客の利用が多いアジア方面の路線が好調なためだ。だが、目標にしているハブ(拠点)空港になるには、課題が残ったままだ。

 国際線の増加は8年連続。1日1便ずつ増える南京、天津、済南など、中国(台湾と香港・マカオをのぞく)方面で週33便増える。ホーチミン、ハノイ、ダナンのベトナム3都市にも1日1便ずつ増えるなど、中国を含むアジア全体で週73便増える。

 一方で、北米方面(ハワイを除く)はユナイテッド航空がサンフランシスコへの便を週2便追加しただけにとどまった。欧州方面は週5便増。フィンランド航空がヘルシンキ線を週5便から7便に増便して毎日運航する体制にした。

 世界各地をつなぐハブ空港をめざす関空にとっては、長距離線の弱さが引き続き課題だ。

 その背景には、国内線網の貧弱さがある。長距離線で使われる大きな飛行機の座席を埋めるには、地方からの乗り換え客の誘致が必要だ。冬季の計画では、新たに熊本や高知線が就航するものの、全体では前年比1便増の1日70便にとどまった。

 関西エアポートのグレゴリー・ジャメ専務執行役員は23日の記者会見で、国内線について問われ「競争力を示すもの。就航していない都市にも飛ばせるようにしたい」と述べた。一方で、「機材や人材を国際線に戦略的に振り向けていて、日本の航空会社にとって国内線は優先度が低い」と嘆いた。(岩沢志気)