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 全国でも有数のブリの産地・愛媛で、ブリにチョコレートを混ぜたエサを与えることで鮮度を維持して身の変色を抑える「チョコブリ」が誕生した。県と水産物加工会社「宇和島プロジェクト」(宇和島市)が開発した。変色による廃棄が減ることが期待され、ほかの魚にも応用できるという。

 県によると、ブリは生け締めした後、2日間ほどで血合いの部分が酸化して変色する。そのため、刺し身として提供できなくなる。

 県と同社は抗酸化作用のあるカカオポリフェノールに注目した。昨年10月ごろからこれを含んだチョコレートをエサに混ぜ、試験養殖を開始。出荷20日ほど前からエサにチョコレートを10%程度混ぜて与えると、ブリを生き締めしてから5日間ほどは変色しないことがわかった。過去に県などが手がけた「みかんブリ」(かんきつ類の皮などをエサに混ぜる)と比べても変色を抑えられたという。

 県は、チョコレートを使った魚の飼育方法として特許の申請を済ませた。本格出荷の時期は検討中という。従来と比べ、1キロあたり15円ほど生産コストが上がるが、中村時広知事は「市場で拡大すればコストも下がる。5日経っても色が変わらないので、スーパーでも重宝されると思う」と期待している。(大川洋輔)