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 自転車の利用者に損害賠償保険への加入を義務づけることなどを盛り込んだ条例の骨子案を、長野県が24日、交通や観光業界の関係者らでつくる検討連絡会議で示した。参加者からは、賛成意見が多く出された。県は年度内に制定し、来年度の施行を目指している。

 県によると、骨子案では自転車の事故防止につなげようと、利用者には保険への加入、販売業者には加入の確認を義務づける。月額100円程度の負担で家族全員が保険の対象となるような種類を紹介するよう促進していくとしている。ただ、未加入でも罰則は設けないという。

 県によると、同様の条例は全国でも制定が進む。きっかけは2008年に神戸市で自転車に乗った男児が歩行中の女性をはね、重い障害を負わせた事故。神戸地裁は男児の母親に9521万円の支払いを命じた。現在、6府県が保険加入を義務づけ、10都道県が努力義務としているという。

 県内でも自転車がからむ事故は起きている。2017年の交通事故の件数は、7952件。このうち自転車がからむものは、1割強に当たる928件で、8人の死者が出ている。928件のうち、自転車側に違反があったものは、7割弱の609件に上ったという。

 県の担当者は「被害者も加害者も不幸になるような事態は避けたい」と説明。11月中にはパブリックコメントの募集を始め、来年の県議会2月定例会に、この条例案の提出を目指すとしている。(鶴信吾)