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 周南市三丘(みつお)地区の里山に、地上から背もたれまでの高さが4・2メートル、座板2メートル四方の巨大なイスが出現した。地域の人たちから「あれは何?」と、話題を呼んでいる。

 実はこれ、地区のみんなが憩える場所をつくろうと、住民たちが整備している「三丘ゆめ広場」のシンボル。水田が広がる地域を一望できる物見やぐらだ。

 置かれているのは、県指定有形文化財、徳修館の裏山。高さ45メートルほどの小高い山で、頂上部に1万2千平方メートルの敷地が広がる。県立熊毛北高校のグラウンドとして使われていたが、同校の移転後は竹やぶになっていた。

 ここに「ゆめ広場」を整備しているのは、住民有志でつくる「みつおずっと子どもがいるまちプロジェクト」。3年ほど前、少子高齢化への危機感から発足した。

 移住者を増やす「定住部会」や、地域にお金が回る仕組みを築く「産業部会」など4部会で構成。このうち、住みやすいまちを考える「環境部会」が整備に着手した。

 「冒険の森をつくってほしい」という地元の三丘小の児童たちの提案を受け、市や民間の助成事業を活用して「ゆめ広場」の整備を始めたのが2015年。そのシンボルとなる物見やぐらは、同小の学校林から切り出した27本のヒノキを使い、9月に完成した。

 巨大なイスの形にしたのは、「どうせ作るなら、インパクトのあるものを」との思いからだ。「あれはいったい何だ」との問い合わせが、市民センターなどにも寄せられているという。

 「物見やぐらは広場づくりの第一歩。座板の上に登って三丘の景色を楽しんでほしい。今後はベンチやテーブル、花畑もつくり、四季を通じて憩える場所に育てたい」。プロジェクトの環境部会長、徳永豊さん(64)は話した。(三沢敦)