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 サウジアラビアのサルマン国王とムハンマド皇太子は23日、トルコ・イスタンブールにある自国総領事館で殺害されたサウジ人記者ジャマル・カショギ氏の遺族と面会した。国営通信などによると、国王と皇太子は哀悼の意を伝えてカショギ氏の息子らと握手し、遺族は感謝の意を表明したとしている。

 事件をめぐっては、トルコのエルドアン大統領が23日、「事前に計画された殺人」と認定。一方、サウジ政府は偶発的な死亡だったとの主張を崩しておらず、ムハンマド皇太子ら王室の関与も否定した。サウジ側には、遺族と面会して融和ムードを演出することで、関与が取りざたされるムハンマド皇太子に対する国際社会からの疑念を打ち消す狙いもあるとみられる。

 一方、AP通信は、カショギ氏の家族を知る人物の話として、カショギ氏の息子は昨年から、サウジからの渡航禁止措置を受けていたと伝えている。

 ムハンマド皇太子は24日、首都リヤドで開かれた自身肝いりの国際経済会議に登壇した。「すべてのサウジ人と世界中の人にとって、とてもつらいものだった」と切り出し、カショギ氏の事件について公の場で初めて言及。犯人を法の裁きにかけると強調した。一方、「多くの者がこの事件を使ってトルコとサウジの関係にひびを入れようとしているのを知っている」と指摘。「自分やサルマン国王、エルドアン大統領がいる限りそれは起こらない」と訴え、取りざたされる自身の関与を否定する考えを示した。(リヤド=高野裕介)