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 9月に大阪府岸和田市で開かれた岸和田だんじり祭(まつり)で、「台風21号の影響」として設置が中止された有料桟敷席について、運営する会社が購入者に返金をせず、連絡も取れなくなっていることがわかった。

 この会社は同市の「大阪文庫」。「試験曳(び)き」の9月14日と祭本番の15、16日にかけ、だんじりが勢いよく曲がる「カンカン場(ば)」付近に計3千席弱を設置。1千~1万円で販売した。

 ところが9月12日に設置中止をホームページで告知。当時の取材に担当者は「台風21号の影響で資材が集められなかった。10月以降に返金する」と説明した。

 複数の購入者によると、祭の後「10月中旬から順次返金する」と連絡があったが、10月中旬以降、同社が入るビルは閉鎖され、電話も通じないという。1万8千円分を購入し、25日、このビルを訪れた男性は「毎日見に来ているが……」とため息をついた。

 席の一部は「チケットぴあ」を通じて販売。ぴあ(東京)の広報担当者によると、同社が販売した分は返金に応じているという。

 岸和田だんじり祭は、だんじりを所有する各町会から選ばれた「祭礼年番」が運営。市は直接関与していないが、市役所にはこの問題で200本超の苦情電話がかかっている。観光課の担当者は「非常に残念だ」と話す。大阪府警岸和田署も情報収集を進めている。(加戸靖史)