東京)デレク・ジャーマン氏の写真や詩を文庫に
有吉由香
1994年に亡くなった英映画監督デレク・ジャーマン氏の晩年の写真に詩を添えた文庫本が出版された。写真家の奥宮誠次氏が20年越しの「宿題」としてまとめ、東京都墨田区の社員2人の出版社「百年書房」が、500円(税抜き)で刊行した。
ジャーマン氏の主な監督作品に「カラヴァッジオ」「ガーデン」「ブルー」。ゲイを公表し、86年にHIV感染が判明。ロンドンの南東、ダンジネス原発近くに移住した。86年に渡英し、当時ロンドンを拠点に活動していた奥宮氏が、その姿を撮影していた。
出版された写真詩集のタイトルは「原発ガーデン」(52ページ)。奥宮氏の写真に短文を添えた。園芸家としても知られるジャーマン氏が、原発ができて住民が離れていった土地で、ひとりガーデニングに取り組む姿などを白黒で表現している。
百年書房の藤田昌平代表(4…