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 コスプレ公務員として話題の「バナナ姫ルナ」が、北九州市のPR活動を続けている。一度は引退したのに復活したのは、バナナ姫への地域の人々の愛着と、小さな応援団の声があった。

 「お久しぶりです」。10月、北九州市の門司港レトロ地区のイベントに姿をみせた「バナナ姫」があいさつすると、観衆からは大きな拍手があがった。

 バナナ姫に扮するのは北九州市職員の井上純子さん(31)。観光課に配属されていた2016年、市のPRで始めた。門司港がバナナのたたき売り発祥の地とされていることから、バナナ姫のキャラクターを使ったコスプレでのPRを生み出した。

 市内外で評判になり、市の観光動画にも出演して知名度を上げたが、子育てもあり、18年1月に引退を表明。3月末に引退し、現在は市の別の部署で勤務している。

 ただ、活動再開を求める声が市に寄せられた。自身の経験を話す講演会に招待され、8月にはインターネットメディアによる「地方公務員が本当にすごい!と思う地方公務員アワード2018」に選ばれた。

 期待した「2代目」も現れない。約2年続けたバナナ姫。「このキャラクターを街に残すために何もしないわけにはいかない」

 週末などに個人ボランティアとして活動する。ホームページも自身で開設した。井上さんは3児を育てる母親。小学3年の長女は復帰にあたりウィッグの染色を手伝い、復帰前夜には「ママへ あしたがんばってね!」とイラスト入りの手紙を贈ってくれた。

 井上さんは「これまでできなかった新しい挑戦もしたい」と意気込む。バナナ姫の2代目探しを進めながら、大学での講演や地域貢献イベントへのクラウドファンディングなど市の業務としては難しかった活動にも取り組みたいという。(宮野拓也)