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 韓国の大法院(最高裁)が朴槿恵(パククネ)前政権の意向をくみ、元徴用工の民事訴訟の進行を遅らせた容疑で、韓国検察は27日未明、林鍾憲・前法院行政処次長を逮捕した。検察は当時の大法院長(最高裁長官)らの関与についても捜査を進めている。

 法院行政処は訴訟の進行を担う最高裁の付属機関で、林容疑者は実務責任者を務めていた。韓国メディアによると、林容疑者は、元徴用工らが日本企業を相手取って起こした損害賠償訴訟をめぐり、日韓関係の悪化を懸念した朴政権の意向に配慮し、訴訟の進行を遅らせた疑いがある。見返りとして、在外公館への裁判官の派遣拡大を求めたとの報道もある。

 元徴用工の訴訟では、高裁が2013年、新日鉄住金や三菱重工業に賠償を命じる判決を言い渡し、日本企業が上告。大法院は5年にわたって判決を出していなかった。新日鉄住金が被告となった訴訟は、今月30日に判決を言い渡すと大法院が発表した。

 検察は文在寅(ムンジェイン)政権が掲げる「積弊(保守政権時代に積み重なった弊害)清算」のもと、朴前政権での司法権の乱用疑惑の捜査を進めている。(ソウル=武田肇)