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 タイのタクシン元首相派の政党「タイ貢献党」が28日、バンコクで党大会を開いた。軍事政権が表明している来年の総選挙に向け、新たに役員を選出。貢献党による政権は2014年のクーデターで覆されたが、政党支持率で貢献党は今も首位を走る。軍政は復権を懸念しており、貢献党が解党される可能性も指摘されている。

 党首にはベテラン政治家のウィロート氏が就いた。プムタム幹事長は「総選挙に入る準備はできている」と述べた。

 貢献党は11年の総選挙で勝利し、タクシン氏の妹のインラック氏が首相に就任。その後、反タクシン派による激しい反政府デモの末に軍部がクーデターを決行し、以来、4年以上にわたり軍政が続いている。

 軍政はこの間、タクシン派の封じ込めを図ってきたが、農村や都市の貧困層を中心に人気は根強い。選挙をすれば、貢献党が第1党になるとの見方が強い。

 軍政は親軍政党などと連携し、プラユット暫定首相を選挙後、正式に首相に就けるシナリオを描いているとされる。ただ、これが難しくなれば、貢献党が解党されるのではと指摘する声もある。タクシン派の政党は過去、2度にわたり解党された。

 今回の党大会では、複数の有力幹部が役員に就かなかった。党関係者は「役員だと解党になった場合に政治活動を禁じられる可能性が高く、それを防ぐため」と話す。また、貢献党は複数の「ダミー政党」を準備しているとされ、解党された場合は受け皿にして対抗する方針とみられる。(バンコク=貝瀬秋彦、染田屋竜太)