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 大阪府北部を震源とする最大震度6弱の地震で、同府高槻市の寿栄(じゅえい)小学校のブロック塀が倒れ、4年生の女児(9)が死亡した事故をめぐり、市の調査委員会は29日、「設計・施工不良と腐食が倒壊の主因」とする最終報告書をまとめ、浜田剛史市長に答申した。

 塀は1974年、同小のプール脇に設置され、長さ約40メートル、高さ3・5メートル。プールの基礎部分に8段のブロックを積んだ構造で、6月18日の地震で倒れて登校中の女児を直撃した。

 委員会によると、ブロックと基礎を接合する鉄筋46本のうち33本の長さが足りずに抜け、13本も腐食して破断。接合筋はブロック内を縦に通した鉄筋とも溶接されていなかった。「設置当時から建築基準法に違反した構造で耐力不足」と結論づけた。施工業者は現存しないという。

 法定点検の一部が実施されていなかった点については、委員会は「適切に点検していても塀の内部の不良箇所を見つけるのは困難」とし、倒壊との直接的な因果関係は認めなかった。

 記者会見した委員長の奥村与志弘・関西大准教授は「学校の安全を確保するにはブロック塀をすべて撤去し、今後設置しないのが望ましい」と述べた。市に対し、国に法定点検方法の改定を求めるよう促した。市は小中学校からブロックの構造物をすべて撤去する方針で、浜田市長は「答申を受け止め、再発防止に取り組む」とコメントした。

 府警は業務上過失致死の疑いで捜査を続けている。